電網郊外散歩道

音楽、読書、コンピュータ、農作業などの記録。ブログ移転によりリンクが切れている場合は検索ボックスで調べてみてください。

-藤沢周平

NHKの金曜時代劇「蝉しぐれ」の脚本はやはりすぐれていた

NHK-TVで2003年に放送された金曜時代劇「蝉しぐれ」は、今なお再放送の要望が絶えず、要望に応えて何度も再放送されている名作ドラマです。これは、藤沢周平の原作が優れており、作者の代表的な名作であることに加えて、主人公・牧文四郎を演じた内田聖陽ら…

DVDで「腕におぼえあり」を観る(3)

藤沢周平著『用心棒日月抄』を原作とする連続時代劇「腕におぼえあり」のDVD第3巻を観ました。この巻は、次の4編から成っています。 第9回「内蔵助の宿」 第10回「討入り」 第11回「四十八人目の義士」 第12回「最後の用心棒」 タイトルどおり、用心棒稼業を…

DVDで「腕におぼえあり」を観る(2)

藤沢周平著『用心棒日月抄』を原作とする時代劇「腕におぼえあり」を、DVDの第2巻で観ました。当方は今ごろになって観ていますが、NHK-TVで1992年に放送された番組だそうです。 第5回「夜の老中」 第6回「内儀の腕」 第7回「愛ふたたび」 第8回「代稽古」 こ…

DVDで「腕におぼえあり」を観る(1)

某図書館に行ったら、視聴覚資料の中に NHK-TV で放送された連続時代劇「腕におぼえあり」のDVDを見つけました。1巻に4話ずつ収録され、全三巻、計12話となっています。原作は何度も読んでおり(*1)、この番組も一部はBSの再放送で観ていますが、全部を通…

藤沢周平『帰省~未刊行エッセイ集』を読む

文藝春秋社の単行本で、藤沢周平著『帰省~未刊行エッセイ集』を読みました。2008年の夏に刊行された初版初刷を購入したものの、ずっと積ん読し、この冬から寝床のわきの書棚に移して少しずつ読み進め、このほどようやく読了したという、当方には珍しいスロ…

NHKテレビで「蝉しぐれ」7回版の再放送を観る

今まで、再放送を含めて何度観たことでしょうか。でも、オリジナルに近い七回版の再放送であれば、何としても観たい。藤沢周平原作、黒土三男脚本による金曜時代劇「蝉しぐれ」です。実は、先々週から放送が始まっており、うっかり初回「嵐」は見逃しており…

『わたしの藤沢周平』を読む

文春文庫の藤沢周平関連で、ときどき変り種が登場することがあります。文春文庫の平成24年10月新刊で、NHK『わたしの藤沢周平』制作班による、『わたしの藤沢周平』は、まさにその典型でしょう。帯には、「こういう読み方もあったのか!」「著名人39人が…

藤沢周平『長門守の陰謀』を読む

少し前の出張の際に、藤沢周平『長門守の陰謀』を読みました。文春文庫の新装版は活字も大きく明瞭で、たいへん読みやすく感じられます。 第1話:「夢ぞ見し」。楽しい話です。藩主の交代に絡む相同の結末までを、妻の側から見た形で描かれます。明朗で屈託の…

BSプレミアム再放送「蝉しぐれ」第3回を観る

土曜の夜、NHK-BSプレミアムで、藤沢周平原作の連続時代劇「蝉しぐれ」第3回「歳月」を観ました。里村家老の陰謀で、おふく様と赤子もろとも皆殺しにあうところを辛くも切り抜けた一行は、父が懇意にしていた金井村の村役人・藤次郎の家に逃げ込みます。里村…

BSプレミアム再放送「蝉しぐれ」第2回を観る

木曜の第一回に続き、金曜の夜、NHK-BSプレミアムで、藤沢周平の「蝉しぐれ」再放送第二回「罠」を観ました。90分があっという間に過ぎてしまうおもしろさです。ふくは江戸へ去り、文四郎は道場で剣の道に励みますが、ふくに殿のお手がついたことを知り、悲…

NHK-BSプレミアムにて「蝉しぐれ」の再放送

ふだんテレビと縁遠い生活をしていますが、偶然にNHK-BSプレミアムにて、藤沢周平原作の「蝉しぐれ」再放送があるのを知り、7月5日夜19時30分~21時まで90分の初回「嵐」を観ました。 この番組は、本来は七回放送でしたが、あちこちカットして六回放送バージ…

藤沢周平『三屋清左衛門残日録』を再読する

インフルエンザで寝ていた時に、床の中で手当たり次第に読んだ中では、藤沢周平著『三屋清左衛門残日録』が、やっぱり心に残りました。亡父が入院時に退屈しのぎに持参したところ、本書がえらく気に入ってしまい、「お前、もう一冊買え」と言われてしまった…

藤沢周平『夜の橋』を読む

文春文庫で、藤沢周平著『夜の橋』を読みました。全部で九つの短篇からなり、昭和50年から53年までの間に発表された作品を集めたものらしいです。内容的には、武家ものと市井ものと両方が含まれ、以前は中公文庫にも入っていたとのこと。 武家ものとしては、…

澤田勝雄『藤沢周平・とっておき十話』を読む

地元紙「山形新聞」には、日曜日に書評が掲載されます。山形県に関連した出版物は、さすがに的確に取り上げられるため、愛読しています。少々前のことですが、澤田勝雄編『藤沢周平・とっておきの話』(大月書店)という本が紹介されました。それで、関心を持…

藤沢周平原作の映画「小川の辺」を観る

少し前に、藤沢周平原作の映画「小川の辺」の山形県先行上映を観ました。サクランボ作業が一段落した頃合いに、妻と二人で出かけてきたものです。先に原作『闇の穴』を読んでおり、感想というか、紹介も記事にしております(*1)し、前々から楽しみにしていた(…

サクランボの収穫が終わったら映画「小川の辺」の先行公開を観よう

いよいよサクランボの収穫シーズンです。仕事は従来の倍は多忙になっていますので、平日はほとんど雇人の皆さんにおまかせするしかないのですが、なんとか無事に収穫と出荷を終えたいものです。 そして、サクランボの収穫が終わったら、藤沢周平原作の映画「…

藤沢周平『春秋山伏記』を読む

藤沢周平著『春秋山伏記』を読みました。会話に庄内地方の方言を生かした中編で、羽黒山伏の慣習を素材にとった野趣あふれる作品で、新潮文庫による再読です。 第1話:「験試し」。亭主に死なれ、若後家となって貧しい生家に戻ってきたおとしは、畑の帰りに近…

これは、藤沢周平お気に入りの一節だったのか

お気に入りの本を、何度も読み返す楽しみというのがあります。たとえば藤沢周平『用心棒日月抄』シリーズ。すでに記事にしております(*1)ので、気楽に読むことに専念できます。すると、物語のすじとは別の意外なところで発見があったりします。たとえば「娘…

藤沢周平原作、映画「必死剣鳥刺し」を観る

真夏の暑い日、週末農業で果樹園の草刈りを済ませ、午後から妻と映画を観にいきました。藤沢周平原作の「必死剣鳥刺し」です。原作は、『隠し剣孤影抄』に収録された同名の作品「必死剣鳥刺し」です。もともとがハードボイルド調ですが、この映画も実に硬派…

蒲生芳郎『藤沢周平「海坂藩」の原郷』を読む

作家・藤沢周平の没後十年を機に、故郷の山形新聞社で連載した特集は、たいへん充実したもので、後に単行本としてまとめられました。当ブログでも、すでに記事(*)にしておりますが、このときの筆者陣の一人である蒲生芳郎氏の書き下ろしで、小学館文庫『藤沢…

藤沢周平記念館がオープン!

この四月に、山形県鶴岡市に藤沢周平記念館がオープンしました。藤沢周平の少年時代には図書館として使われていた、旧鶴岡公園管理事務所の建物を取り込み、新たに設計された記念館は、満開の桜の下に、親しみ深く建っていました。 入り口を入るとすぐに受付…

藤沢周平原作の映画「花のあと」先行上映を観る

前日に久々の週末農業で働いた骨休めの日曜日、妻と映画を観に出かけました。お目当ては、もちろん山形で先行上映の「花のあと」です。藤沢周平原作の『花のあと』についてはすでに記事としており(*1)、映画の完成を楽しみに待っておりました。なんでも、27…

藤沢周平『花のあと』を読む

文春文庫で、藤沢周平著『花のあと』を再読しました。映画『花のあと』の公開(*)もそう遠くないはず。こちらも楽しみです。 第1章「鬼ごっこ」。推理仕立てです。元盗人が身請けしていた女が殺されます。目明しの目を逃れながら、下手人を探す吉兵衛の緊張感…

いい文章だなあ~藤沢周平『蝉しぐれ』より

「暗殺の年輪」との比較の関係で、再び『蝉しぐれ』を読みました。藤沢周平の文章のうまさについては、愛好者はすでに十分に承知のことでしょうが、三読・四読となると、単にストーリーを追うだけでなく、文章を味わうように読む楽しさがあります。 たとえば…

『暗殺の年輪』と『蝉しぐれ』~両親の造型などから

藤沢周平著『暗殺の年輪』と『蝉しぐれ』は、物語の基本的構造が、実に良く似ていると感じます。たとえば、 (1) まず、父の死が、藩の権力争いが関係しての切腹あるいは横死である点 (2) 次に、周囲の冷たい視線の中で成長期を過ごすのですが、剣術修行に没…

藤沢周平『暗殺の年輪』を読む

文春文庫で、藤沢周平の直木賞受賞作を含む作品集『暗殺の年輪』を読みました。「黒い縄」「暗殺の年輪」「ただ一撃」「溟い海」「囮」の五編が収録されておりますが、いずれも直木賞候補作または受賞作という、なんとも豪華な、しかしまたなんとも地味な、…

藤沢周平『闇の穴』を読む

新潮文庫で、藤沢周平『闇の穴』を読みました。 藩が窮乏すると、お定まりの倹約令が出ます。絹はダメで、木綿なら良い、とかいうお触れが出るわけです。庶民の暮らしにはほとんど無関係なことながら、中には赤子を失ったはなえのように、夫の許しを得て絹の…

藤沢周平『日暮れ竹河岸』を読む

文春文庫で、藤沢周平『日暮れ竹河岸』を読みました。帯には「最晩年の記念すべき名品集~人の世の光と翳をえがく19篇」とありますが、内容は二つに分けられます。 一つは、1枚の絵を主題とし、1月から12月までの季節に対応した「江戸おんな絵姿十二景」、そ…

松田静子・本間安子他『海坂藩遥かなり~藤沢周平こころの故郷』を読む

三修社から出ている、松田静子・本間安子他『藤沢周平こころの故郷~海坂藩遥かなり』を読みました。地元・鶴岡市を中心とする鶴岡藤沢周平文学愛好会の協力によって編集された、作品案内とモデルとなったゆかりの地を紀行する本です。モノクロながら写真も…

藤沢周平作品と食べ物の登場回数

当地の地元紙である山形新聞の6月22日付け朝刊に、興味深い記事(*)が掲載されました。山形大学農学部の平教授の調査で、見出しは次のようになっております。 藤沢周平作品、郷土食にこだわり 庄内舞台では食べ物の種類・回数が2倍 時代小説家と食べ物という…