去る10月1日の山形新聞に、県のみどり自然課で集計した近年のクマ目撃件数の推移とこれに関する記事が掲載されました。

興味深い集計結果でしたので、表計算 LibreOffice Calc に入力し、いろいろな角度からグラフ化してみました。

本当は、山の木の実等の豊作・不作による影響を除外するために、5年間の平均を取り、過去数十年にわたる変化を見たいところですが、おそらくは人里でこれほどクマが目撃されるようになったのは近年の現象で、それ以前は統計を取るまでもない稀な出来事だったのでしょう。それでも、過去5年間のデータだけでも様々なことがわかります。

集計結果を単純に三次元グラフにしてみました。これは、グラフの読み方に慣れた人ならパッと読み取ることができるでしょうが、ふつうは冬は冬眠して夏から秋にかけて人里に現れるんだなという程度の漠然としたことしかわかりません。そこで、年ごとの増減を積層グラフにしてみると、

2025年のデータは9月21日現在とのことですので、ブナ林を中心とした山の木の実が不作だった2020年、2023年と同様であれば、オレンジ色の10月と赤の11月の目撃件数が加算されることになり、おそらくは倍近い、近年にない顕著な増加ということになります。

一方、クマを目撃した時期は何月ころが多いのか、という点では、6月・7月が多く10月がそれに次ぐ多さになっています。これは、初夏〜夏がクマの交尾・繁殖期にあたることと、10月は冬眠前の食いだめの時期なのだろうと考えられます。1月〜3月は冬眠期、12月にもわずかに見られるのはまだ冬眠していない個体がいる、ということを表しています。

全国的にもクマによる犠牲者が増加しており、山に近い人里だけではなく街中でもクマによる被害が増えてきているようです。おそらくは東京都でも、奥多摩エリアだけではなく23区周辺の市部でも目撃されるようになってきているのでは。河川部等を移動する野生動物の動向は、都市生活の安全をも脅かすものとなりつつあるのかもしれません。