
ゴールデンウィーク後半を利用し、童門冬ニ著『近江商人魂』下巻を読みました。こんなときでないとなかなか読めませんので、読書三昧を決め込んでいます。
織田信長の死後、柴田勝家と羽柴秀吉の後継争いが起こります。蒲生氏郷は秀吉側につくことを決意しその重みを増していきます。利兵衛は氏郷に従い政商の道を歩もうとしますが、必ずしも思惑どおりにはいきません。仁右衛門は行商一筋、中仙道のほか長男とともに北陸道に販路を求め、古着を商います。さらに木綿の直接仕入れを求めて東海道に進出、現金買入れで活路を開きます。
天下人となった秀吉は、奥州の伊達政宗と関東の徳川家康を押えるため、蒲生氏郷を会津に転封します。氏郷の町作りで会津若松は飛躍的に成長し、利兵衛も成長します。商売に精を出す妻や息子たちに恵まれた仁右衛門は、後継者の育成に成功したと言えるでしょうが、秀吉も蒲生氏郷も、権力争いの中で後継者の育成に成功したとは言えないでしょう。
わかったようなわからないような、なんだかヘンな読後感です。とにかく、ものを粗末にせず、徹底的に利用して商売に生かしたのが近江商人であり、当地の「おみ漬」が「近江漬」からの転化だとする説も、あながちありえないことではない、という程度の認識は得ることができました。
写真は、巣箱を出入りするミツバチです。